開店前から行列がしばしばできるほどの人気店で、フェリーターミナルから徒歩圏内にある。夜は本格広東料理の店に。
こんにちは、マカオナビです。マカオのレストランを紹介するとどうしてもポルトガル料理やマカオ料理が中心となってしまいますが、マカオの人口の大半は中華系の人々です。香港でなくても中華料理が十分楽しめるのです。今回はフェリーターミナルから徒歩圏内、澳門大賽車博物館(Grand Prix Museum)のほぼ斜め前に位置する中華レストラン陶香居酒家(Noble House Restaurant)です。
行列のできる飲茶レストラン
中華レストランですが、夜のメニューよりも飲茶が人気の店で開店前には行列が出来るところとして有名です。シャッターが開いたとたんに、良い席を確保しようと店内になだれこんでいくお客様が多いので、窓側に席に座りたい人は競争に負けないようにしたいものです。なぜ人気なのでしょうか? 各メディアや口コミなどの評価を見てみると本格中華レストランなので味は保証付きであること。また点心の値段は高くても不思議ではないのに、ほとんどのメニューは20ドルから30ドルの間と非常にリーズナブルな設定になっていることといったことが上げられていました。なるほど、マカオ市民に受けがいいのがわかります。
レストランの外観
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斜め向かいにはグランプリ博物館があります
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お茶で食器類を洗う
店に入ると、席に案内されます。そしてどんなお茶がいいのかを質問されます。飲茶の店ではだいたいジャスミン茶、ウーロン茶、鉄観音茶などいろいいろ用意していますが、ナビはプーアル茶を頼みました。レストランにもよりますが、お茶、急須などと一緒に、大きめの器が運ばれてきます。これは、お茶で食器類を洗う/消毒するためのものです。レストラン側でもちゃんと食器は洗っていますが、これはもう中華圏のならわしといいますか、伝統といいますか、習慣です。中国語で「洗杯」というのですが、まず大きな器にお茶を入れ、そこに器を回転させて洗います。または箸や蓮華をつかって器を洗うという人もいます。お茶の殺菌作用をうまく利用する中華文化ですが、ある中国人に話を聞くと洗杯をしないのは奇妙な感じがすると話していました。
中華レストランではお馴染みの急須
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このようにお茶を洗う器が別途来ます
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注文してみました
今回、ナビは日本人がよく注文するような小龍包、蝦餃、しゅうまいのようなメニューではなく、中華系の人が多く食べる傾向にあるメニューをオーダーしてみました。ここのレストランはワゴン式ではなく今主流の用意されたメニュー票にチェックを入れるタイプです。
まずは「蠔皇叉焼包/BBQ Buns」(18パタカ)から。通常の叉焼包よりも豚の風味が強めです。ただ、甘さは控えめで、外のパンの部分はモチモチしているので日本人でも大丈夫でしょう。豚肉が入っていますから、アツアツのうちに食べたほうがよりおいしく食べられると思います。
「潮州粉果/Pork and pine nus dumpling」(20パタカ)は広東省に潮州というエリアがあるのですが(潮州料理というのがあるくらい)そこが由来の一品。皮は浮き粉と片栗粉を混ぜたもので写真にあるように半透明の皮になります。具材は、にんじん、長ネギ、きのこ、そして一番の特徴である刻んだピーナッツを入れます。味はピリ辛なので止まらなくなりそうな味。こちらも皮のモチモチ感とピーナッツの硬さという対照的な食感がおもしろい料理です。香港、マカオ、広東省のエリアでは非常に人気が高いのでぜひ注文してみてください。
こんな点心もあります
「黒糖蜂巣馬拉糕/Steamed brown sugar sponge cake」(20パタカ)。日本人的には信じられないと思いますが、蒸しパンは飲茶では結構な定番商品です。蒸しパンは卵を使ったものなど種類豊富ですが陶香居酒家では黒砂糖をつかった蒸しパンを出していました。味は典型的な黒砂糖パンと思ってもらって構いません。日本人には違和感ゼロの味です。このパン特有のあの香ばしさが口の中で広がります。マカオの人も日本人と同じ味の好みなのかわかりませんがこちらも叉焼包同様に甘さ控えめでした。
蝦餃をあえて注文しなかったとはいえ飲茶をするのにエビが入ったものを食べないのはちょっと悲しいですので1つエビが入ったのんを頼んでみました。「韭王鮮蝦腸/Prawn rice roll」(25パタカ)は大きめの蝦を米の絞り汁で作った皮で包んで蒸し揚げたもの。蝦のプリプリしていて、皮はとてもソフトです。甘めのしょうゆにつけて食べます。点心は皿あたり3つが1セットですが、これ全体で6つにスライスされていました。
最後の5品目は「陳皮牛肉球/Dried tangerine peel beef ball」(20パタカ)です。日本人にも人気があるようですが、ナビが中華系の人たちと飲茶にいったときのこれを注文しなかったことは一度もありません。名前の通りで牛肉のシュウマイのような形にしたもので、中に玉ねぎなどをつけて食感にアクセントをつけています。こちらは酸味のあるしょうゆにつけて食べます。
ワインも多く取りそろえています
もちろんお粥やチャーハンのほか、アラカルトメニューもあるのでそちらも関心があればぜひ試してみてください。また、ワインが充実していまして150パタカから16800パタカまでピンきりのワインが18種類あるのもこのレストランの人気に理由でしょう。正直、どれがいいのか迷ってしまいそうなので、店員のアドバイスをもらってもいいかもしれません。店の奥にワインをストックするところがあるのですが、その数は圧巻でした。
いかがでしたか? 店内は清潔ですし、価格もリーズナブル。肝心の味もOKとなぜ人気なのかわかりました。店の入口には水槽があるので夜のレストランとしても利用してもなかなか楽しめそうな場所ですので、機会を改めて紹介したいと思います。以上、マカオナビがお伝えしました。